アルミニウムの切削加工依頼前に知っておくべき材質特性
最終更新日:2026/6/3
本記事の要点
アルミニウムは、軽量で比強度に優れ、熱伝導率と電気伝導率が高い金属
アルミニウムの融点は約660℃と金属の中では比較的低い
強度を強化したアルミニウム合金や調質材などの多数の材質から選択できる
アルミニウムの特徴
アルミニウムは、軽量で強度に優れた無害・無臭の金属です。熱伝導率・電気伝導率が高く、熱交換器や電子部品などに利用されます。低温下での脆性破壊が起こりにくく、靭性に優れていることから、人工衛星や低温プラントの部品としても利用されます。
軽量で高強度
優れた耐食性
良好な切削加工性
低温下で使用可能
熱と電気の伝導率が高い
無毒性
アルミニウムの種類
部品の材料に利用されるアルミニウムは、一般的には添加金属を加えたアルミニウム合金です。添加金属の種類や割合によって番手によって区別されます。
例えば2000番系は強度向上のため、銅(Cu)を多く添加した合金です。銅(Cu)の酸化しやすい性質で耐食性が低い特徴がありますが、アルマイトなどの表面処理でカバーすることができます。ジュラルミン、超ジュラルミンとも呼ばれるA2017とA2024が代表材質です。
7000番系は亜鉛(Zn)とマグネシウム(Mg)を添加したアルミニウム合金で最も強度の高い番手です。超々ジュラルミンとも呼ばれるA7075が代表で、航空機の部品や車両にも使用されます。
アルミ番系 | 材質の種類(調質材含む) |
|---|---|
1000番系 | A1050, A1050P-H112, A1050-H24, A1070, A1100, A1100P |
2000番系 | A2017, A2017P, A2017-T3, A2017-T4, A2017P-T351, A2017B, A2017BE-T6, A2024, A2024-T4, A2024-T351 |
5000番系 | A5052, A5052P, A5052H-O, A5052-H14, A5052-H34, A5052-H112, A5052TD, A5056, A5056B, A5056S, A5056-H34 |
6000番系 | A6061, A6061-T6, A6061-T651, A6063, A6063-T5, A6063S, A6063S-T5, A6063FB |
7000番系 | A7050, A7075, A7075P, A7075-T6, A7075-T651, A7075-T7351 |
材質選定上の注意点
アルミニウムの融点は約660℃と、他の金属材質と比べると低い部類に入ります。硬度についても同様で、7000番系(A7075など)のように硬度の高い番手以外は衝撃でへこんだり、傷がつきやすい材質です。また、金属の中では線膨張係数が高く、温度変化による寸法変化が発生しやすい材質です。
融点が他の金属材質よりも低い
へこみや傷がつきやすい
線膨張係数が高い
切削加工後に可能な表面処理
アルマイト処理
アロジン処理
無電解ニッケル
硬質クロム
黒染め
三価クロメート
めっき
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