マグネシウム加工の基礎知識【切削加工】
2025/12/22
マグネシウムの特徴
マグネシウムは、実用金属で最も軽量で、比強度に優れた金属です。マグネシウムの比重は1.74g/cm³と、同じく軽量な金属であるアルミニウムの2.70g/cm³の約3分の2の軽さです。比強度の高さから製品の軽量化を目的に、さまざまな部品に使用されます。切削性が良好で、精密部品への加工にも適しています。融点650℃とアルミニウムと同程度です。また、実用金属で最も高い振動吸収性があります。さらに、電磁波を防ぐ性能があり、30~200MHzの帯域で90~100dBで安定したシールド効果を発揮します。
軽量で高強度
良好な切削加工性
実用金属で最も軽量
熱と電気の伝導率が高い
安定した電磁波シールド性
優れた寸法安定性
マグネシウムの注意点
切削加工によるマグネシウムの切り粉は引火性があるため、加工には火災のリスクが伴うことに注意が必要です。引火した状態で水と接触すると、可燃性ガスが発生するため、通常の方法での消化は困難です。そのため、厳重な出荷防止対策が必要であり、この性質からマグネシウムは難削材に分類されています。引火するのは切り粉などの微小な状態の時であり、部品などの塊状のマグネシウムは引火しません。
また、融点が約650℃と、アルミニウムと同様に他の金属材質と比べると低い部類に入ります。
日本の規格と海外の規格で特に鉄の含有許容量が異なります。そのため材料メーカーの許容範囲によっては日本の規格では別物に区別されます。化成処理の酸洗処理の段階でアルミニウムまたは鉄が反応することがありますが、この規格の差で想定と異なる結果となることがあります。
難削材(加工中の火災リスク)
融点が他の金属材質よりも低い
日本材と海外材で規格が異なる
マグネシウムの種類
マグネシウムは、純度の高い純マグネシウムの他に、添加金属を加えたマグネシウム合金があります。マグネシウム合金にはアルミニウムや亜鉛、ジルコニウムなどの元素が加えられており、強度や熱伝導性が強化されています。ダイカスト合金のAZ90は、アルミ9%と亜鉛1%を含む合金で、その後ろに付くアルファベットによって含有物の内容や量が異なります。
純マグネシウム
ZK60
AZ31
AZ61
AZ90


