チタン加工の基礎知識【切削材としてのチタンの特徴】
2025/12/22
チタンの特徴
チタンは、軽量で比強度と耐熱性に優れた金属材質です。融点は約1668℃と、アルミニウムや銅、ステンレス鋼などの主要材質よりも高く、高温環境でも安定した性質を発揮します。また、チタンは化学的に活性であり、空気中の酸素に触れると強固な結合を起こします。この酸化チタンの皮膜により内部が保護され、高い耐食性を発揮します。さらに、生体親和性の高い金属であり、金属アレルギーを起こしにくいことから、医療機器などの治療に使用する器具にも利用されます。優れた性質の反面、難削材でもあり切削加工の難易度は他の金属材質よりも高く、加工費が高額になります。
軽量で高強度
優れた耐食性
優れた耐熱性
熱と電気の伝導率が低い
生体親和性が高い
難削材
軽量で高強度
チタンは金属材質の中では比較的軽量な金属材質で、同体積当たりの重量はステンレス鋼の3分の2、銅の2分の1程度です。アルミニウムと比較すると1.6倍程度の重量です。
優れた耐食性
チタンは極めて化学的に活性であり、その性質により空気中の酸素と強固な結合をします。この表面の酸化皮膜が材料本体を腐食から保護します。
熱と電気の伝導率が低い
チタンの熱伝導率は約7.5w/m・Kと低く、熱が伝わりにくい金属です。冬などの気温が低い環境で鉄などに触れると冷たく感じますが、チタンはそれらの金属に比べると冷たく感じないのはこの性質によります。
チタンの切削加工が難しい理由
熱伝導率が低く切削熱が適切に分散されない
チタンは、熱伝導率が約7.5w/m・Kと低く、熱の移動がしにくい金属材質です。このため、加工時には発生した熱が材料表面と切削工具に熱が集中します。これにより切削工具の損耗が激しくなるとともに、材料に熱が不均一に分布することにより、内部応力が変化し加工後の精度に影響を及ぼす可能性があります。
化学的活性度が高く摩擦熱で工具と反応を起こしやすい
チタンは化学的に非常に活性な金属であり、高温下では酸素や窒素などの元素と容易に反応します。この高い活性度のため、切削加工時などには工具との間で摩擦熱が発生しやすく、チタンと工具が反応して焼き付きを引き起こすことがあります。焼き付きは工具の損傷や加工面の品質低下を招くため、これを防ぐための対策が必須です。
ヤング率が低く変形しやすい
チタンは他の金属に比べてヤング率(弾性率)が低いという特徴があります。これは、加工時にチタンが変形しやすいことを意味します。特に薄板や複雑な形状の加工においては、工具の圧力や切削抵抗によってたわみが生じやすいため、精密な加工が困難になります。このたわみを抑制するために、適切なクランプ方法や支持具の使用、そして低切削抵抗な工具の選定が重要となります。
これらの課題を克服するために、チタンの切削加工には高度な技術と経験、そして工数が必要となります。そのため、アルミニウム合金や真鍮などの快削性の材質と比べると加工費は高額になります。
チタンの種類
チタンは、純度の高い純チタンの他に、添加金属を加えたチタン合金があります。チタン合金にはアルミニウムやモリブデン、バナジウム、ニオブなどの安定化元素が加えられており、強度と耐食性が強化されています。純チタンはJIS1種~4種に分類され、数字が高いほど硬度が高くなります。
純チタン
α-チタン合金
β-チタン合金
α-βチタン合金
耐熱チタン合金
バイオチタン合金
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