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レッドワックスの3Dプリント | 鋳造用ロウ型の3Dプリント

レッドワックスの3Dプリント | 鋳造用ロウ型の3Dプリント

最終更新日:2026/8/24

本記事の要点

  1. レッドワックスは、FDM方式で出力できるロストワックス鋳造用のパターン(原型)材料である。インクジェット式(MJP)の純ワックス材料とは異なり、押出成形に耐えられるよう樹脂成分を配合した、比較的剛性の高いワックス系複合材料である点に注意が必要である。

  2. 手作業や射出成形によるワックス原型と比べ、複雑形状・中空構造を伴う原型を短納期かつ低コストで再現できる一方、積層痕による表面粗さや、バーンアウト(焼却)特性の違いによる鋳造品質への影響には留意すべきである。

  3. 公開されている引張強度や荷重たわみ温度などの物性値は特定条件下での参考値にすぎず、積層方向・充填率・供給元によって変動するため、実際の設計・発注前には最新の物性データを個別に確認する必要がある。


レッドワックスとは

レッドワックスとは、FDM方式の3Dプリントで出力できるロストワックス鋳造用の材料です。3Dプリント材質の中でも比較的高い寸法精度と滑らかな表面を再現でき、ロストワックス鋳造用のロウ型として金属部品の原型製作に使われます。

レッドワックスは「柔らかいロウ」そのものではなく、押出成形に耐えられるよう樹脂を配合したワックス系複合材料です。彫刻用ロウの置き換えとして図面を検討する場合は、この物性差を前提にした設計・後工程の見直しが必要になります。

ロストワックス鋳造は、ワックス原型を石膏・セラミック系の埋没材(シェル)で包み込み、加熱してワックスを溶融・焼失させたあとにできる空洞へ金属を流し込む鋳造方法です。原型そのものを鋳造に使う「ダイレクトキャスティング」と、ワックス原型をいったんマスター型として使う「インダイレクトキャスティング」があり、いずれも複雑形状や精密さが求められる部品の製作に適しています。3Dプリントを使えば、手作業での彫刻や金型製作が難しい複雑形状・中空構造のワックス原型も、データさえあれば短納期で製作できるのが大きな利点です。

レッドワックスの物性値

機械特性

単位

数値(参考値)

比重

g/cm³

1.0

引張強度

MPa

46

弾性率

GPa

3.86

破断伸び

%

2.5

荷重たわみ温度(HDT)

53

衝撃強さ(ノッチ付き)

J/m

15.6

※上記数値は特定の測定条件下における参考値であり、保証値ではありません。積層方向(造形の向き)や充填率、造形機械によって変動するため、実際の設計・発注前には必ず最新の物性データをご確認ください。

レッドワックスの特徴とメリット

高い寸法精度と滑らかな表面

FDM材料の中でも寸法精度が高く、複雑形状でも比較的滑らかな面を再現できます(ただし光造形やワックスジェット方式と比べると積層痕は残ります)。

複雑形状・中空構造への対応

手加工のロウ型では困難な、細かなディテールや中空構造を含む原型もデータから直接造形できます。

短納期・低コストでの原型製作

金型を必要とする射出成形ワックスと異なり、ツーリングコストや製作期間をかけずに原型を製作できます。

後加工による仕上げが可能

造形後に研磨を行うことで、鋳造前の表面品質をさらに高めることができます。

対応可能な後加工

項目

内容

質感・見た目

滑らか(積層痕はやや残る)

対応可能な後加工

研磨、塗装

最大造形サイズ(X, Y, Z)

250×240×140mm(目安。装置・条件により変動するため要問い合わせ)

カラー

レッド系(造形物はオレンジがかった発色になる場合があります)

レッドワックス材質選定上の注意点

積層痕による表面粗さの影響

FDM方式特有の積層痕がわずかに残るため、そのまま鋳造すると鋳肌に積層跡が転写される場合があります。要求される表面粗さが高い場合は、造形後に研磨を行うかなどの二次加工が必要です。

よくある質問

Q. レッドワックスは彫刻用の柔らかいロウと同じ材料ですか?
A. いいえ。FDM方式で押出成形できるよう樹脂成分を配合した複合材料であり、一般的な彫刻用ロウよりも剛性・強度が高い傾向にあります。

Q. カタログの物性値(引張強度46MPaなど)はそのまま設計に使ってよいですか?
A. あくまで参考値です。積層方向や充填率、供給元によって変動するため、実設計・発注前には最新のデータをご確認ください。


レッドワックスの3Dプリントはユモパーツにお任せください

YUMO PARTS(ユモパーツ)では、材料選定に迷う段階から、「そもそも3Dプリントと切削加工のどちらが適しているか」といったご相談にも対応可能です。見積もり回答は最短2時間。図面が手元にない設計中の段階からでも、お気軽にご相談ください。

YUMO PARTS(ユモパーツ)のレッドワックス3Dプリント事例

事業内容

執筆者:湯本電機株式会社

金属・樹脂の切削加工と3Dプリントを軸に、試作・開発段階の部品加工に特化したエンジニアリングパートナー。年間76,738枚を超える図面見積実績に基づき、樹脂から難削金属まで286種類以上の材質に対応。単なる受託加工に留まらず、蓄積された膨大な加工データを背景とした「コストダウン提案」や「加工法最適化」に強みを持つ。

最短2時間の高速見積もり回答体制を敷き、大手メーカーの設計・開発部門から、学生フォーミュラ・ロボコン等の次世代エンジニアまで、難易度の高いものづくりを技術面からバックアップしている。

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