POM加工の切削加工依頼前に知っておくべき材質特性
最終更新日:2026/5/12
本記事の要点
POMは自己潤滑性と耐摩耗性に優れ、摺動部品に適した側面を持つ
POMは快削でバリが発生しにくく、発生しても除去しやすい
標準グレードのPOMは耐候性が低く、屋外の仕様には不向き
POMの物性値
単位 | 試験法 | ホモポリマー | コポリマー | |
|---|---|---|---|---|
比重 | D792 | 1.42 | 1.41 | |
引張強さ | MPa | D638 | 75 | 62 |
破断時伸び | % | D638 | 30 | 50 |
衝撃強さ(アイゾット ノッチ付) | J/m | D256 | 80 | 100 |
硬度(ロックウェル) | D785 | R120 | R115 | |
線膨張係数 | ×10-5/℃ | D696 | 9 | 10 |
連続使用温度 | ℃ | 90 | 90 | |
体積抵抗率 | Ω·cm | D257 | 6×10^12 | 6×10^12 |
絶縁破壊強さ | KV/mm | D149 | 13~15 | 20 |
POMの特徴
POM(ポリオキシメチレン)は、機械的強度と耐摩耗性、耐薬品性に優れたエンジニアリングプラスチックです。快削でバリが発生しにくく、発生しても簡単に除去できるため、精密部品の製作に適しています。
また、吸水率が低く、吸水・吸湿による寸法の変化が起こりにくいこともPOMが選ばれる理由です。汎用性が高く、MCナイロンと並んで材質検討時に候補に上がりやすい樹脂切削加工の中心的な材質です。
優れた機械的強度と耐摩耗性
高い耐熱性
絶縁性
優れた耐薬品性
優れたコストパフォーマンス
POMの種類
POMは、基本グレードの他に各種性能を強化したグレードがあります。
標準グレード
耐候性向上グレード
摺動性改良グレード
ガラス繊維強化グレード
医療用グレード
炭素繊維強化(導電)グレード
高面圧摺動グレード
材質選定上の注意点
標準グレードのPOMは耐候性が低いため、屋外での使用には不向きです。また、遅燃性ではありますが、酸素指数が15で燃えやすいため、火の気のある環境での使用は避ける必要があります。
POMは吸水率が低い材質ですが、グレードによっては吸水率の高い材質と逆転することがあります。例えばPOMの高面圧摺動グレードPOM SW-01とMCナイロンの摺動グレードMC703HLの吸水率はそれぞれ0.6%,0.5%とPOMの方が高くなります。
グレードによって一部の物性に違いがある点に留意し、実際の使用時には各メーカーの最新の物性表を確認することで、より最適な材質選定が可能となります。
耐候性が低い
燃えやすい
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