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ベークライトの成り立ちと製造工程を解説

ベークライトの成り立ちと製造工程を解説

2025/12/22

ベークライトはかつて成形材料として服飾雑貨等の様々な一般消費財に使用されており、耐熱・断熱性の高さからキッチン用品にも用いられていました。非電導性から電化製品等に使用されるようになると、電機関連の工業用部品の素材としても注目されるようになりました。

その後大量生産の時代を迎えると、より安価で機能性が安定した量産向きのプラスチックの台頭によりその活躍機会は減少していきました。現在では紙もしくは布を基材とした積層板として流通しており、絶縁材料・耐熱材料として利用されています。

ベークライトの歴史

「プラスチック」という言葉の起源はギリシャ語の「plassein」という動詞です。これは粘土や蝋などの柔らかい物質を型に入れて作ったり、形づけることを意味していました。その中でベークライトは植物以外の材料から人工的に合成された初めてのプラスチックです。

1872年にドイツ人のアドルフ・バイエルによって発見され、その後1907年にベルギー系アメリカ人であるレオ・ヘンドリック・ベークランドにより製法が確立されて特許の出願に至ります。ベークランドはこれを自身の名前にちなんで「ベークライト」と命名し、1910年、フェノール樹脂の工業生産を目的にベークライト社を設立しました。

ベークライトの正式名称は「ポリオキシベンジルメチレングリコールアンハイドライド 」ですが、この名前で呼ばれることはほとんどなく、ベークライトという商標名で呼ばれることが一般的です。

ベークライトは開発当初から様々な日用品や一般消費財の成形材料として使用されました。1930年代にはその使用範囲が拡大し、ポーカーのチップや麻雀、ドミノなど娯楽用品や、高い耐熱性や断熱性を活かして食器やキッチン用品などで普及していきました。1940年代には金属の代替品として銃器のグリップなどにも使用されるようになりました。

なお、日本でのベークライトの登場も非常に古く、1911年まで遡ります。レオ・ベークランドと親交の深かった高峰譲吉が技術の供与及び特許権の承諾を受け、日本(三共株式会社=現在の第一三共株式会社)での国産を開始しました。

「三共ベークライト」として発足した後、1932年には「日本ベークライト社」として独立
1955年には現在の「住友ベークライト株式会社」に発展します。

ベークライトの製造工程

反応

主原料のフェノール類とホルムアルデヒドを撹拌し、アルカリ触媒を用いた縮合反応によってフェノール樹脂を生成します。ここで原料を配合する割合によって物性に違いが出ます。この時点ではフェノール樹脂は液状でドロドロの状態です。

含浸

基材であるロール上になった紙・布を「反応」させたフェノール樹脂が入った槽の中で含浸させます。黒ベークライトを製造する場合は反応の工程で黒顔料を混ぜて着色します。

乾燥

含浸したものを乾燥機にかけ高温の熱で乾燥させます。乾燥工程が完了した時点である程度硬化反応が進み、色が普段見ているベークの色味に近づいてきます。これを含浸紙(布)と呼びます。

組み合わせ・プレス

乾燥の工程で生産した含浸紙(布)を最終製品の厚さに応じて複数枚重ね合わせます。重ね合わせた含浸紙(布)をステンレス板で挟み、圧力と温度をかけて完全に硬化させると積層板になります。

※丸棒の場合、含浸した含浸紙(布)を金型にてプレス成形します。

カット仕上げ

プレスした製品の端部は樹脂のはみだしなどで製品にならないため、トリミングすることで定尺サイズにカットします。(食パンの耳を切り落とすイメージです)

検査・梱包

製造完了したベークは最後に厚さや異物の混入、色味、各種物性などの検査を経て梱包、出荷されます。


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