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ベークライト板は向きによって強度が違う?

ベークライト板は向きによって強度が違う?

2025/12/22

ベークライトは強度に優れた素材で、自動化装置部品・産業用ロボットなどの部品などにも利用されています。ベークライトの強度について注意しなければならないのは、ベークライト板は積層板であるため受ける力の方向によって強度差が生じる点です。

この記事では引張強度・アイゾット衝撃強さ・曲げ強さの3つの強度について、積層に対して垂直方向と水平方向で力を受けた場合の数値を解説します。

定尺(1m×2m)サイズで2mの辺を縦、1mの辺を横とします。測定方向は、図の通り積層目に平行・垂直とします。これは実験で得られた数値であり、保証値ではありません。物性値として紹介している値とも誤差があり、相対的な違いとして紹介しています。

引張強度の差

定められた寸法の短冊状の試験片を、縦方向と横方向それぞれ作成します。これらを試験片を引き伸ばす方向へ力を加えて測定します。この試験では、縦方向での引張強さは130N/mm^2、横方向での引張強さは80N/mm^2と値が得られました。

アイゾット衝撃強度の差

縦方向と横方向でのアイゾット衝撃強さは、ほとんどありません。積層目に垂直方向に衝撃を加えて測定すると、0.0039J/mの値が得られました。積層目に並行方向だと21~40J/mであるため、積層目に垂直方向の衝撃に対して弱いことが分かります。

曲げ強度の差

定められた寸法の短冊状の試験片を、縦方向と横方向それぞれ作成します。試験片の積層目に平行な方向から力を加えて測定します。この試験では、縦方向は185N/mm^2、横方向は170N/mm^2と値が得られました。

カタログの物性値でのベークライトの曲げ強度は最大195N/mm^2程度であり、この実験では縦と横方向では大きな差がないことが分かります。

まとめ

ベークライトは縦と横方向での強度の差は若干の違いがありますが、使用に大きな影響が出るほどではありません。しかし、衝撃に対しては積層目に垂直方向に受けると、カタログで掲載されている数値よりも大幅に低い数値が出ます。

つまり、この方向からの衝撃に対しては欠けや割れが発生しやすく、破損しやすいということになります。材料の取り方に注意し、製作した部品が積層目に垂直に衝撃を受けることを回避するか、衝撃が懸念される場面では他のプラスチック素材を選択することが適当です。


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