ベークライトの表記は多種多様!名称まとめ
2025/12/22
ベークライトは製造現場で「ベーク」「紙ベーク」「布ベーク」「原色ベーク」などの様々な名称で呼ばれます。メーカーによって異なる呼称が混じることもあるので、正確に名称を把握しておくことが必要です。この記事ではベークライトの呼称をまとめて紹介します。
紙ベーク・布ベーク・黒ベーク
ベークライトは一般的に「ベーク」と略称で呼ばれることが多いですが、ベークライトには大別して紙ベークライトと布ベークライトの2種類があります。製造現場ではそれぞれ「紙ベーク」「布ベーク」と呼んで混同を防いでいます。
また、色の指定が無いベークライトは、原色である茶色のベークライトを意味します。カラーバリエーションとして黒色のベークライトがありますが、こちらは「黒ベークライト」または「黒ベーク」と呼ばれています。
原色ベークライト
「原色」は本来は茶色のベークライトだけを意味しますが、製造現場では「原色ベークライト」を紙ベークライトの意味で使うことが多いです。強度を重視する目的などで布ベークライトが必要な場合は「布ベークライト」と指定しておくことが無難です。
フェノール樹脂・熱硬化性樹脂
ベークライトはフェノール類を主成分として生成されるため、「フェノール樹脂」と呼ばれることがあります。厳密にはベークライトはフェノール樹脂に分類されるプラスチックの一つであるため、フェノール樹脂=ベークライトではありません。
原料にはアルデヒド類が使用されており、Phenol (フェノール)とFormaldehyde(ホルムアルデヒド)の頭文字を取って「PF」と呼ばれることもあります。
また、稀にベークライトを「熱硬化性樹脂」と表記していることがあります。熱硬化性樹脂とは、一度固まると再加熱しても溶けたり柔らかくならない性質を持つ樹脂を指します。ベークライトは熱硬化性樹脂の一つで、フェノール樹脂の場合と同様に、熱硬化性樹脂=ベークライトではありません。
積層板・フェノール積層樹脂
ベークライトは原料を含浸させた紙や布を複数枚重ねて製造するため、完成した材料は積層板になっています。そのため「積層板」「フェノール積層樹脂」と呼ばれることもあります。ベークライトの板材を側面から見ると、綺麗な積層ができているのが分かります。
メーカー毎の商標と品番
ベークライトの板材・丸材を製造するメーカーによっても、商標や品番は異なります。下記のメーカー3社の「FL-1041」「PS-1121E」「NL-PFE」や、住友ベークライト株式会社製の「PL-1131」「PL-1147」などの品番で表記されます。
タイコーライト(フタムラ化学株式会社)
「FL-1041」「FL-101」「FL-FLE」などの品番で表記されます。
RISHOLITE(利昌工業株式会社)
「PS-1121E」「PS-1111E」「PS-1122E」などの品番で表記されます。
NIKOⅬYTE(日光化成株式会社)
「NL-PFE」「NL-PFM-15」「NL-PCM」などの品番で表記されます。
JIS規格に基づく呼称
ベークライトはJIS規格によっても呼称が区別されています。機械加工用、打ち抜き加工用、電気用、耐熱用などに分類しされており、それぞれ「PLM」「PL-EL」「PL-PEA」のように表記します。(参考:JISK6912:2006 熱硬化性樹脂積層板)
ベークライトは大きく分けて紙ベークライトと布ベークライトの2種類あります。それぞれ原色と黒色がありますが、「原色ベークライト」を紙ベークライトと意図して呼ぶことも多いので、布ベークライトの原色、というように指定すると間違いを防ぐことができます。
また、ベークライトを意図してフェノール樹脂や熱硬化性樹脂と呼称されることがある点にも注意が必要です。実際にはベークライトはフェノール樹脂に分類され、熱硬化性樹脂の1つであることから、イコールで対応する用語ではありません。
さらに、メーカー毎に商標や品番の違いがあります。図面での表記は各社のルールに基づき記載されているため、製造現場ではベークライトを指す用語だけでも多くの表記を見ることになります。いくつも呼び方があることだけでも知っておくと良いでしょう。
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