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吸水率とは?樹脂材料の吸水による影響と材料別吸水率一覧

吸水率とは?樹脂材料の吸水による影響と材料別吸水率一覧

最終更新日:2026/10/21

本記事の要点

  1. 樹脂の吸水率は水分を吸収する程度を示す値であり、吸水による寸法変化や機械的・電気的特性の変化を考慮して材料を選定することが重要である。

  2. 樹脂によって吸水率には差があり、6ナイロンやMCナイロンなどは比較的高く、PEEKやPPS、PTFEなどは低い傾向にある。

  3. ナイロン系樹脂はアミド結合の働きによって吸水しやすく、精密部品では吸水による寸法変化や物性変化を考慮した設計が求められる。


「部品の寸法が、使用環境によって変わってしまう」「期待していた強度を発揮していなかった」その原因、実は樹脂の吸水性が原因である可能性があります。本記事では、樹脂部品の精度や強度に大きく影響する吸水率の基礎からPA(ポリアミド)やPMMA(アクリル)など材料ごとの吸水率比較まで、設計者が知っておくべきポイントを解説します。

樹脂の吸水率とは

樹脂の吸水率とは、材料が水分を吸収する程度を示す値です。吸水率が高い材料ほど水分の影響を受けやすく、吸水によって寸法が変化したり、機械的特性や電気特性が変化したりする場合があります。特にポリアミド系樹脂は吸水率が比較的高く、使用環境によって物性が変化しやすい材料です。そのため、樹脂部品の設計では、材料固有の吸水率だけでなく、使用環境や要求される寸法精度なども考慮して材料を選定する必要があります。

吸水率の求め方

樹脂の吸水率は、吸水前後の質量の変化から求めます。一般的には、乾燥減量法と呼ばれる試験で算出されます。試験片をあらかじめ乾燥させて質量を測定し、その後、規定の条件で水に浸して吸水させます。吸水後に再び質量を測定し、乾燥時からどの程度質量が増加したかを割合で表します。

計算式は以下のとおりです。

吸水率(%)=(吸水後の質量-乾燥後の質量)÷  乾燥後の質量×100

なお、吸水率は水温や浸漬時間、試験片の形状などの条件によって変化します。そのため、材料同士の数値を比較する際は、同じ試験方法・条件で測定された値を用いることが重要です。

吸水による影響

樹脂が水分を吸収すると、材料の寸法や物性に変化が生じます。吸水によって材料が膨潤し、長さや厚みなどの寸法が変化するため、精密部品では公差や嵌合に影響することがあります。また、材料によっては強度や剛性、硬さなどの機械的特性が変化するほか、絶縁抵抗などの電気特性にも影響を及ぼします。PAのように靭性が向上し脆さが改善する材料もあり、必ずしも一方的な劣化ではありません。吸水性のある材料を使用する場合は、使用環境や要求精度を考慮して材料を選定することが重要です。

樹脂素材別吸水率一覧

※上記数値は一般的なグレードにおける代表値の一例であり、メーカーやグレードによって変動します。実際の設計・材質選定にあたっては、必ず採用予定メーカーの最新版物性表で数値を確認してください。

ポリアミド系樹脂の吸水率が高い理由

ポリアミド系樹脂は、樹脂材料の中でも吸水しやすい材料です。特にPA6やPA66は吸水率が高く、吸水による寸法変化や物性の変化に注意が必要です。ポリアミド系樹脂が吸水しやすい主な理由は、分子構造に水分子と結びつきやすい「アミド結合(-CONH-)」を持つためです。アミド結合は極性が高く、水分子と水素結合を形成しやすい性質があります。そのため、空気中の水分を取り込みやすくなります。


樹脂の材料選定はユモパーツにお任せください

YUMO PARTS(ユモパーツ)では、汎用プラスチックからスーパーエンジニアリングプラスチックまで、多材質の樹脂加工実績から、各材質の材料特性を考慮した最適な技術提案が可能です。「吸水率の低い樹脂を選定したい」「ポリアミド系樹脂を採用したいが、寸法精度が気になる」等、開発段階からのご相談も大歓迎です。ぜひお気軽にお問い合わせ・お見積りください。

吸水率とは?樹脂材料の吸水による影響と材料別吸水率一覧

事業内容

執筆者:湯本電機株式会社

金属・樹脂の切削加工と3Dプリントを軸に、試作・開発段階の部品加工に特化したエンジニアリングパートナー。年間76,738枚を超える図面見積実績に基づき、樹脂から難削金属まで286種類以上の材質に対応。単なる受託加工に留まらず、蓄積された膨大な加工データを背景とした「コストダウン提案」や「加工法最適化」に強みを持つ。

最短2時間の高速見積もり回答体制を敷き、大手メーカーの設計・開発部門から、学生フォーミュラ・ロボコン等の次世代エンジニアまで、難易度の高いものづくりを技術面からバックアップしている。

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